みそかんぷら
出典: 農林水産省ウェブサイト「うちの郷土料理」
出典リンク: http://maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/30_9_fukushima.html
古殿町など福島の一部の地域では馬鈴薯のことを「かんぷら」と呼び、主食として食べる文化が根づいている。由来は馬鈴薯のオランダ語「アールダップル」が訛ってかんぷらへと変化したのではないか、と言われており、主な産地は郡山市や南相馬市、いわき市などが挙げられる。このかんぷらを皮のまま味噌や砂糖、みりんなどと炒めて作るのが、「みそかんぷら」。馬鈴薯を生産している農家で、出荷できないほど小さな芋を家庭で食べるために考案されたアイデア料理だ。甘い味噌の味付けはおやつにぴったりで、大人から子どもまで楽しめる一品となっている。
このほかかんぷらを使った郷土料理は、かんぷらをつぶして丸め、味噌と和える「かんぷらぼた餅」などが挙げられる。7月下旬は馬鈴薯の収穫時期で、これ以降の時期にみそかんぷらがよく食べられていた。農作物として出荷する商品だけでなく、出荷できない小芋がたくさんとれるため、これを利用してみそかんぷらを作るのが一般的。ちなみに、馬鈴薯自体は食糧が不足していた時代、米の代わりに主食として親しまれていた。また、保存がきくため、農作物の収穫が少ない時期の冬期間に残った馬鈴薯でみそかんぷらが食されてきた。皮をつけたままよく洗った馬鈴薯をゆで、油で皮がしんなりするまで炒めてから、水を加えてやわらかくなるまで煮込み、水気がなくなったら砂糖と味噌を加えて炒め煮にする。仕上げに刻んだ青じそを加えてもおいしい。また、馬鈴薯は油で揚げてやわらかくしてから味噌と砂糖、みりんで味付けするという作り方もある。現在も家庭で作られているほか、小中学校の給食で振る舞われたり、民泊での郷土料理として提供されたりもしている。また、いわき市や福島市では、みそかんぷらのレシピをオンラインで公開。家庭でも気軽に作れるように情報提供を行っている。
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例: 出身地「東京」 料理名「味噌カレー牛乳ラーメン」の場合