鯉こく
出典: 農林水産省ウェブサイト「うちの郷土料理」,画像提供元 : 平出 美穂子
出典リンク: https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/30_22_fukushima.html
鯉の生産がさかんな福島県郡山市。生産だけでなく、鯉食文化を守るために「鯉に恋する郡山プロジェクト」を立ち上げるなど、鯉食の認知拡大、定着に力を入れている。猪苗代湖のミネラルたっぷりな水の中で育った郡山の鯉は、臭みがなく、みずみずしく、脂乗りも良いため、和食から洋食までさまざまな料理で使われている。
そんな鯉を使った代表的な郷土料理の一つに「鯉こく」がある。鯉こくは、切身の鯉と豆腐、ネギなどを煮込み、味噌で味付けした味噌汁のような存在。だしに鯉のうまみが染み込み、身も心も温まる一品となっている。
中国の現存最古の薬物書「神農本草経」によれば、鯉はその昔、医薬品として扱われており、人びとの健康維持に役立つ食材として親しまれていた。また、現在も血流改善や糖尿病の食事療法にも効果が期待できるとされている。そんな栄養たっぷりの鯉を使った料理の中でも、鯉こくは特に、出産後に母乳がよく出るように願いを込めて、栄養食として作られることが多いという。鍋に湯を沸かし、下ごしらえした鯉、きくらげ、豆腐を入れて煮込み、水で溶いた味噌で味を調える。食べる際にしょうがのおろし汁を入れると風味が豊かになる。具材としては鯉の切り身を使うが、頭を入れて作ると鯉のだしがより出ておいしい。また、仕上げに七味唐辛子や粉山椒をふりかけることも。
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例: 出身地「東京」 料理名「味噌カレー牛乳ラーメン」の場合