すだれ麩のごま酢和え
出典: 農林水産省ウェブサイト「うちの郷土料理」
出典リンク: https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/sudarebunogomazuae_ibaraki.html
「すだれ麩のごま酢和え」は、茨城県結城市でつくられている郷土料理である。結城市がある西部地域は、1年を通じて晴天の日が多く、また利根川や鬼怒川の恩恵を受け、古くから農耕が盛んであり、米や麦、大豆、そばなどさまざまな食材がつくられている。結城城があった北部は、城下町として栄え、寺院なども多く建てられた。そこで食べられる精進料理に使われた食材の一つが、すだれ麩である。小麦の保存も兼ねてつくられたといい、江戸時代後期にはすでに食べられており、当時の貴重な食材であったという。
他の県にもすだれ麩はあるが、結城市のすだれ麩は、小麦粉から取り出したグルテンに、再び小麦粉を加えてよく練ったものを薄くのばして全体に塩をまぶす。それをゆでた後、竹でつくったすだれに広げて天日干しにする。保存性が高い麩としては焼き麩があるが、結城市のすだれ麩は、生麩に塩をまぶし、加熱して乾燥させることでより高い保存性を実現している。
全て手づくりでつくられており、現在でもその生産量は限られたものであることから、結城市のみで食べられている。
「すだれ麩のごま酢和え」のほか、煮物やお吸い物などにも使われる。すだれ麩は、非常に手間ひまをかけてつくられることから、貴重な食材とされ、冠婚葬祭など特別な日に食べられた。最近では、お盆の時期など、家族が一堂に集まる時にも食べられている。「すだれ麩のごま酢和え」は、学校の給食などでも食べられる。また、子供たちがよりすだれ麩を食べやすいように、ピザの生地にしたりと、さまざまなアレンジを通して、食材と味の啓蒙に取り組んでいる。
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例: 出身地「東京」 料理名「味噌カレー牛乳ラーメン」の場合